フィッシング対策協議会は、警察庁や国税庁をかたる偽SMSが出回っている注意を呼び掛けています。今回は『警察庁かたる偽SMS 「マルウェア検出」と嘘の表示、偽アプリ「警察庁セキュリティ無料版」DLさせる』を取り上げます。
フィッシング対策協議会は10月26日、警察庁をかたる偽SMSが出回っているとして注意を呼び掛けた。URLをクリックすると、国税庁を装うフィッシングサイトや、「警察庁セキュリティ無料版」と称する偽アプリのインストールを誘うサイトに誘導されるという。
警察庁かたる偽SMS 「マルウェア検出」と嘘の表示、偽アプリ「警察庁セキュリティ無料版」DLさせる
フィッシングメールが出回っているので、皆さん騙されないように注意して下さいと言う記事です。
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全容を把握する
まずは、全容を把握するため、要約してみましょう。
- 国税庁や警視庁をかたり不特定多数の人に偽SMSを送信する事象が出回っていると、フィッシング対策協議会が注意喚起
- URLをクリックすると偽サイトへ誘導され、操作を進めると偽アプリをインストールされる
- マルウェア感染により、犯人に個人情報が渡るなど被害が拡大する
スマートフォンに偽SMSを送信する手口は、スミッシングと呼ばれる罠です。スマートフォンの所有者は不慣れな人が多く、偽SMSと気づかず騙されやすい側面を持っているためです。
今回のように、不特定多数の人に偽SMSを送信することで、一定数の人は本物だと信じてしまうことになります。国税庁や警視庁など公的機関からの連絡は不安に感じ、(実際は偽情報ですが)回避方法の表記があると即連絡をする傾向にあります。
どのような被害が起きるか?
スマートフォンがマルウェアに感染すると、様々な被害が複合的に起きる可能性が高くなります。例えばLINEで友人とやり取りした写真や情報が外部に漏れたり、電話帳に登録した友人・知人にマルウェア付きのメールを勝手に送信されるなどが挙げられます。
更に大切な情報(例えば個人情報)が第三者の手に渡ると、本人になりすましてネット通販が利用されるなど被害が拡大する傾向にあります。
多角的な視点で見る

解説に関して自分自身に照らし合わせる人、他人事のようにスルーする人など、捉え方は人それぞれです。それは個々の人によって経験や知識が違うため、当然のことと言えます。
興味のないジャンルを回避し続けると、偏った思考になります。これはある方向からしか物事を捉えることができず、表裏一体にもあるとおり反対側を気にしないとも言えます。
専門家のような知識を身につけるには時間がかかるうえ、他にも知ることはあるでしょう。1つの事象から効率的に学ぶには「多角的な視点」が必要と考えています。
キーワードを知る
知らないキーワードを知ることは、教養の向上に繋がります。現代はITの進化で飛び交う情報量が膨大で、個々のキーワードの意味を勉強していては間に合いません。そこで「机上の空論」より「習うより慣れろ」の方が、事象を元に同時に知る方が効率的です。
キーワード | 解説 |
SMS | ショートメールサービスの略。携帯電話番号に短文のメッセージを送ることができるサービス。 |
SNS | ソーシャルネットワークサービスの略。FacebookやLINEなどが著名で多くの人が集える場を提供するネットサービス。 |
スミッシング | SMSとフィッシングの造語で、SMSを使用し著名なホームページを模した偽ページへ誘導する罠。 |
フィッシング | 不特定多数の人にメール送信やSNSなどで偽情報を投稿し、著名なホームページを模した偽ページへ誘導する罠の1つ。 |
マルウェア | パソコンやスマートフォンなどのコンピュータ機器に侵入し、悪意のある動作をさせるソフトウェア。 |
マルウェア感染の罠を知る
罠は多種多様に存在しており、騙される人が後を絶ちません。罠を回避するには、ご自身で罠に気づくことが大切です。「偽SMS」や「偽アプリ」のように「偽○○」とは書いていないため、様々な罠の存在を知っていると気づける可能性が高まります。
逆に罠の存在を知らなければ、罠に気づくのが遅れて被害にあう可能性があります。これらの罠は警察とのもぐらたたき状態で、検挙されても新たな罠が発見されます。それだけ、罠に騙される人が多いと言えます。
従って定期的なアップデートをすることが必要になります。ネット検索やニュースで調べるなど手法は多数あるため、ご自身の知識レベルに合わせて実践をお勧めします。
情報リテラシーを鍛える
情報リテラシーとは「情報(Information)」と「リテラシー(活用能力)」の造語で、様々な情報を効率的に入手して、その情報を有効活用する能力を言います。
情報リテラシーが欠如した人は、身近なことのみに意識が集中し、世の中の流れや周囲の人たちの変化に気づない傾向にあります。必然的に利己的な行動や言動をするため、気配りが出来ない印象を与えることになります。
自分だけは大丈夫と感じる心理が働く
被害やトラブルを抑止のため注意喚起をしても、一定数の人は「自分は大丈夫」と言う思考が働きます。状況を元に詳細分析をしている訳ではなく、単純にそう思ったのように根拠がない判断をするときがあります。これを正常性バイアスと呼びます。
私たちは、過去の経験や状況から根拠のない自信を持ったり、非合理的な行動を取ることがあります。
- マルウェアとは何か?
- マルウェア感染の罠を知る
- 情報リテラシーを鍛える
- 自分だけは大丈夫と感じる思考
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